外資系への転職

外資系マーケティングの仕事内容: 日系との違いとは

外資系マーケティングの仕事内容は売り上げに関するすべて

大きな職責と言えばこれに尽きるのではないでしょうか。企業、ブランドのP/Lを担い、売上拡大の為のプランを考え、実行する。外資系でのマーケティング職とは経営者としての役割が期待されています。

その為、広告代理店以外にも、社内での営業や生産、財務部などを率いてプロジェクトを推進して行くことが求められます。その為、その後のキャリアとして経営層へと進むケースも多々。

以下はネスレ社長の言葉の抜粋ですが、マネジメント、マーケティング、経営といった言葉の定義や意味を再確認する上で非常に納得するところがありました。

 

経営は、英語で「マネジメント」と訳されます。それは、工場の従業員をいかに長く真面目に働かせるかというところから経営がスタートしているからです。人を管理(マネージ)することからマネジメントと訳されたのでしょう。しかし、私はそれに疑問を持っています。

消費者に付加価値を提供するからこそ、営利活動が成立します。その付加価値をつくるすべてのプロセスがマーケティングだと私は理解しています。そうであるならば、営業やマーケティング部門だけの話ではなく、製造現場、サプライチェーン、人事、ファイナンスなど、経営活動のすべてに顧客への付加価値を生み出すプロセスがなければいけません。だからこそ経営はマネジメントではなく、マーケティングと言い換えるべきなのです。

ネスレ日本代表取締役社長兼CEO・高岡浩三 2014年 HBR 記事より参照

https://www.dhbr.net/articles/-/2825

こちらは外資系マーケティング出身社長の例

参考 【キャリア】外資系マーケティング出身の社長まとめ

 

日系でのマーケティング職との違い

日系のマーケティング部または宣伝部・広報 と外資系のマーケティングとの大きな違いは売り上げに責任があるかどうかでしょう。

外資系でのマーケティングとは売り上げ。どんなにバズっても売り上げが上がらなければ成功とは呼べません。一方で世間的には全く話題になっていなくても、売り上げが上がれば社内では成功と賞賛されます。

一方で日系でのマーケティング、又は宣伝広報部などは「XXX」という新商品があるから、どういったCMにしようか‘。イベントは、キャンペーンはどんなものがあるかなど、スタート地点が新商品だったり、アイディアベースである事が多いです。なので、基準が「面白いか」などに寄りがち。この面白いの指標となるのが、「どれだけバズったか」となり、ツイッターでの拡散数、メディアでの取り上げ数などがKPIとしての指標に落とされがちです。

 

外資系マーケティングの仕事内容

こちら大きな仕事内容と求められ、身につくスキルに関して仕事の進め方を順に触れていきます。私自身も1年目からこれらの仕事内容を期待され非常に大変でしたが同年代と比較すると、恵まれた経験をしていると実感します。

 

売上、現状分析から戦略策定

実際の企画作りの前に、大量の資料からの現状分析が始まります。この現状分析とは売上げ、マーケティング定量調査、定性調査など多岐に渡る大量の資料やデータを検証し、「何が上手くいっていないのか」を仮説検証を大量に続ける作業です。

数字と感性、右脳と左脳をフル回転させて今後の企画のキモとなる戦略を策定する作業で、マーケティングプランの成功の可否はこのスタートが握っているといっても過言ではありません。

どの様な優れたマーケティングプランでも、ターゲット層や打つべきタイミングを間違えると逆に売上に悪影響になり得ます。質の高い分析と市場を大きく変える可能性のある戦略の策定が今後の企画策定や社内へのプロジェクト推進、引いては世の中に出た際のインパクトの大きさにつながっていきます。

求められるスキル

  • 数字を読み取り、分析できる力 (Analysis)
  • 複数の資料から統合的に物事を判断出来る能力 (Integrated thinking)
  • 仮説検証 (Hypothesis thinking)

 

企画/マーケティングプラン策定

先程の現状分析と戦略に基づき、実際のマーケティングプランを作っていきます。マーケティングに関わる職務の醍醐味といってもいいでしょう。主に広告代理店と密接に関わり、テレビCMやデジタルプラン、キャンペーンなどを作っていきます。

ここで事業会社のマーケティングに期待されることは、自社の課題を正しく広告代理店に伝えることで、課題と達成したいゴールを彼らが解決策を出せるようにすることです。

「今回の課題はxxxと考えいます。その為にxxxのユーザー層に自社のxxxといった便益を打ち出すことによって、ユーザーの現在考えているxxxといった価値観ををxxxへ変えて、自社製品を手に取ってもらいたいと考えています。」

といった現状分析から導き出した課題から実際のプランを協働しながら作り込んでいきます。

求められるスキル

  • ビジネスのゴールを相手に伝える力 (Vision)
  • マーケティングプラン戦略策定 (Strategic thinking)
  • 顧客理解 (User focus)

 

プロジェクト推進・企画を通す為の社内調整

マーケティングプラン、企画を作成するのと同時にプロジェクトとしての推進も行なっていきます。ここでいうプロジェクト推進とは、マネジメントへのアップデート、営業先への企画説明資料、必要な生産数の調整、実際のマーケティングプランを納期通りに収めていく、メディア予算の確保などありとあらゆることが発生します。

とくにマネジメントへのアップデートでは、高いコミュニケーション能力とビジネス理解が求められ、ここが通らないと企画がいかに優れていたとしても、即お蔵入りです。

その為に、入念な事前資料や、事前の期待値設定、時には根回しなどありとあらゆることを準備して企画を通しにかかります。かなり泥臭い作業ですが、実行の為ならこの作業を厭わない人がようやく企画実行に辿り着けます。

求められるスキル

  • リーダーシップ (Leader ship)
  • プレゼンテーション能力 (Presentation Skill)
  • コミュニケーション能力 (Communication Skill)

 

実行後の効果検証・トラッキング

実際の企画が世の中に出た後は、その企画が上手くいったのかどうかの検証が待っています。

真っ先に問われるのが「売上は伸びたのか」といった点で、事前に期待してた売上やシェア拡大に達成したかどうかを見られます。無事に売上拡大となれば、まったりとトラッキングも行われますが、悲惨なのは売上拡大が期待値より下回った場合。。「何故売り上げが伸びないのか?」といった質問が嵐の様にマネジメントから飛び交い、データや企画に対する仮説検証を山ほど毎日行います。

私自身も失敗したプロジェクトに立ち会ったことは何度もありますが、その時の厳しさといったら。。毎日マネジメントからの、「何故上手くいっていないのか」「ではどうするんだ」といったプレッシャーの毎日。これはなかなか辛い。上手くいくことは必ずしもないので、プレッシャーに弱い人には非常に辛いでしょう。

求められるスキル

  • 仮説検証能力 (Hypothesis thinking)
  • コミュニケーション能力 (Communication Skill)
  • 精神力(真面目に必要です) (Mental toughness)

 

仕事内容まとめと転職への参考

と、ざっくりと外資系のマーケティングでの仕事に触れましたが、若いうちからビジネスの醍醐味に触れることができる稀有な職種だと思います。自分自身で戦略策定から実行まで携わりたいという方には是非ともおススメできる職種ですので、是非是非チャレンジして見てはいかがでしょうか。

ビズリーチ内の転職関連の記事も参照に。ここ数年でかなり外資系の求人が増えてました。ヘッドハンターが多く使用していることもあり、高年収になる外資系の転職案件が多いのかなと。

外資系マーケティングへの転職やヘッドハントされる方法

参考 【外資系への転職】ビズリーチでヘッドハント・スカウトされる方法

未経験でのマーケティング職へのチャレンジ

参考 【採用担当が解説】外資系マーケティングへ未経験での転職

 

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