マーケティング用語集

【ブランディングとは】自社ブランド理解の方法と事例

ブランディングの事例で頻繁に取り上げられるコカコーラ。この赤いボトルを見たときに、どのような印象、イメージが頭の中に浮かぶだろうか?

ブランディングとは

マーケティング戦略の手法の一つで、顧客からの自社への商品・サービスのイメージを作る、育てる、高めていくことで自社の商品・サービス(ブランド)の信頼・競合優位性や便益を顧客へ認知させていくこと。ブランディング、ブランディング戦略とも呼ばれます。

現在のブランディングを知るために

まずはそもそも自社の(商品・サービス・ブランド)ってどのようなブランディングをされているのか。ブランドとは何か、ブランドイメージ調査について扱います。

ブランディングとは顧客からの偏見である

突然だがブランドを理解する一つの例としてこんな状況を考えていこう。例えば、あなたの職場の上司あるいは先輩をイメージしてほしい。その人はどのような人だろう。「どんなものが好きで、どんな事が嫌いか」「何が得意で、何が苦手か」、私服はどのような服装をしているか。

その人が休日に一人で外を散歩していた。お腹が減りお昼を食べようとした時に飲食店がいくつか並んでいる。オシャレそうなフレンチ、アットホームなカフェ、こじんまりとした定食屋、アメリカチックなハンバーガー屋、そして立ち食い蕎麦。さぁ、その想像した上司・先輩はその中でもどのお店に立ち寄るだろうか?

いかがだろうか。実際にその人は寄った店は知る余地はない、重要なのはあなた自身がその人の言動、印象、偏見から実際にどのような行動をしそうかを予想したことである

あなた自身は普段の上司の言動や服装、価値感や好みなどからその人がどのような好みや価値観を持っているかを察して、「この人はこんな事をしそう。(絶対にしない)」と予想を立てている。それはまさにその上司があなたに対して行ったブランディングに他ならない。ブランディングとはあるものに対する偏見・印象である。

ブランドはどこに存在するのか

 先ほどの立ち食い蕎麦の例ではないが、ブランドとは全ては人の頭の中に存在しているあるものに対する印象や偏見のことである。その印象・偏見は普段の企業からのコミュニケーションだったり、サービス内容、製品の色合いや形、値段、売られている場所や使用している人の印象など様々な場所から形成される。自社から顧客へのの全てマーケティング活動が作り出す、印象や偏見がブランディングとなり人々の頭の中に形成される。その為には自社が目的とする印象・偏見を持ってもらうために、全てのマーケティング活動でのルールや方法を定める事が企業におけるブランディング活動となる。

自社のブランドを知る魔法の質問

自社のブランドを知るためには、定量調査と定性調査を駆使しながらブランドの印象を理解していきます。ここではまずは定性調査の一般的な手法に関して取り扱います。

自社のブランドを使用するユーザーと競合他社を使用するユーザーにいくつかの印象の質問を聞くことによって、人々の頭の中に存在するブランドを取り出し、理解していきます。

擬人化(パーソナリゼーション)と呼ばれる手法が有名で、聞かれる人も人に例えることで頭の中の情報をうまく整理して取り出すことができます。

具体的に聞く質問としては例えば

  • (商品・サービス・ブランド)を人に例えるとどんな人か?
    • 男性・女性?
    • 家族はいる?
    • 仕事は何をしている人?
    • 趣味はどんな事をしている?
    • どんな事が得意でどんな事が苦手?
    • 職場(あるいは家庭)ではどんな人?
    • 友人からはどう思われている?
    • どんな性格をしている?
    • あなたとの関係性は? あなたにとってどんな存在?
    • どんな時に、どんな事をしてくれそう?
  • (商品・サービス・ブランド)はどんな人が使っていそうか?
    • なんで使っていそうなの?
    • なぜ他の商品ではなくて、この商品を使っているの?
    • 何を期待して買っていそう?
    • どんなところが気に入っているの?
    • 逆にこの人が買わなさそうな商品は?
  • (商品・サービス・ブランド)を色に例えるとどんな色か?
  • (商品・サービス・ブランド)を音楽に例えるとどんな音楽か?
  • (商品・サービス・ブランド)はあなたをどんな気持ちにさせてくれる?
  • どんな時に(商品・サービス・ブランド)が欲しくなる?
  • どんな時に(商品・サービス・ブランド)はいらない?

以上の質問から、ユーザーの頭の中にある自社商品・サービスへの印象・偏見を探っていきます。

ここで、自社が思い描いていた事と実際にユーザーの頭の中のイメージの違いがあればブランディング向上の余地があります。

こういった事は実生活でも往々にしてありますよね、「自分は部下に優しいと思っていたが、部下からはその日の気分で言っていることが変わる気分屋と思われていた。。」みたいな状況。

実生活と同じで、人からどう思われているかは聞かないとわからない、でも中々聞かないで自分の思い込みで過ごしている。ブランディングというと小難しく聞こえるかもしれませんが、起こっている事は実に単純な状況なんです。

次回以降は『なりたいブランディングを定義する』と題して、ブランドをどのように作っていくかを触れたいと思います。

  • STEP1: 現在のブランディングを知る
  • STEP2: なりたいブランディングを定義する
  • STEP3: ブランディング活動を実行する

その他ブランディングに関して

ブランディングの手法の一つであるブランドロゴ

Appleの『リンゴが欠けている本当の理由』- ブランドロゴ3つの法則

ブランドロゴ効果についてMITの研究結果

https://kogito-marketing.com/branding-logo-mit/

ナイキのブランディング事例

https://kogito-marketing.com/nike-campaign/

 


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